中国の模倣品・類似品事情

皆さんもご存知の通り、中国には模倣品や類似品が多く存在します。特にブランド物と呼ばれる商品はおカネになるためすぐに世に出回ります。今回は最近ボク自身が気になったスポーツシューズ「ニューバランス」を例にとってチョット書いてみたいと思います。

デザインはそれなりに真似て、ブランド名で回避!?

本家の「NEW BALANCE」は中国語で「新百伦(XinBaiLun)」と言います。ところがこの店のブランドは「NEW BAILUN LP」というアルファベット表記にしています。NEWはそのまま残し、百伦はピンイン表記(中国の発音記号)。そしてLPがくっついています。このブランドを中国表記すると「新百伦领跑(XinBaiLunLingPoa)」となり、つまり领跑のピンインの頭文字を取ってLPとしてるわけです。おそらく中国表記においてもこの「领跑」がつかないと商標に触れるからなんでしょうが、法的にはどうなんでしょう?ブランド名だけ変えればこれで大丈夫なのかな?デザインはどうなる?

ちなみに「领跑」の意味は表現が難しいですが、「领跑人」だと「ペースメーカー」となります。

類似品のバリエーションはピカイチの「ニューバランス」

コレは別の商業施設の催事売り場ですが、他にも「new Ramble」なんていうのもあり、しかもNew Balanceの模倣品と混ぜあわせて売られています

根本的に模倣品のロゴはホンモノと違うし、「Ramble」っていうのが入っていたり、ロゴも若干に変えてみたりともう無茶苦茶です。

コレはスポーツシューズひとつを例に取っただけで、同様にいろんな商品の模倣品が街に溢れかえっています。この数年前から中国でも「オニツカタイガー」が流行し、同様に模倣品が氾濫しています。これらブランドスポーツシューズの模倣品は決して安いわけでもなく、一般的には299元から(今のレートでおよそ5000円チョイから)で販売されています。型番にもよりますが、日本のアウトレット正規品のほうが安いものも多くあります。

とにかくトレンドに敏感、そこはある意味スゴいところ

また、以前に「名創」やそれと同種の韓国チェーン「MINIGOOD」の記事をアップしましたが、更に現在はまた同様の「MUMUSO」なんていう店が増殖しています。この「MUMUSO」も韓国系です。とにかく儲かるモノやアイデアはすぐにパクられてしまいます。

内装や陳列、置いてる商品も以前に紹介した店のものとほぼ似たようなもの。

とにかく「流行っているもの=儲かる」という発想のもと、この環境は今後も変わらず続いていくと考えられます。なぜかというと、政府がそれを完全に規制すると工場閉鎖などとともに恐ろしい数の失業者が出てしまうからです。それゆえに政府も外向きには規制をキツくしているとし、国内では黙認せざるを得ない状況にあるわけです。

また買う側もあまり信用していないので「ニセモノ」とわかりながら買っているのも事実。ホンモノは高くて買えないけどそれなりの流行には乗りたい。そんな感じで需要と供給のバランスが取れてしまってるため、作ったり売ったりする側に罰則を作ってもなくならない。常にイタチごっこ状態です。

自分自身も現在そんな市場で商売させてもらってるわけですが、正直本当に厳しいです。おそらくブログをご覧になって頂いてる皆さんの中にも中国で頑張ってらっしゃる方も多くいると思います。とにかくめげずにお互い頑張りましょう!

タイトルとURLをコピーしました