今日は中国の旧正月の最後の日に当たる「元宵节(YuanXioJie)」といい、春節から数えて15日目をこう呼びます。この日は春節同様、街では花火や爆竹が鳴り響きます。(昨今では禁止されるエリアが多くなり少なくなっていますが・・・。)
ボクは毎年この日が来ると思い出すことがあり、このことは世界のメディアでも大きく取り上げられました。ご存知のかたも多いかもしれませんが、10年前の北京のCCTV横に建設中のビルが大火災でほぼ全焼した事件です。ボクはこの日すぐ近くにいたので、火が出始めたときから大炎上するまでを目の当たりにしました。
申し訳ありませんが今回「元宵节(YuanXioJie)」とは?についてはこのブログでは割愛させていただきます。
現場はまるで映画のようでした
その日は元宵节(2009年2月9日)だったので夕方ぐらいから周辺ではバンバンと花火や爆竹が鳴り始めていました。ボクはこの場所の近くにある店にいたのですが、周りが騒ぎ始めたので窓越しに見てみると、建物上部の数カ所の窓から火のようなものが出始めていました。
「元宵节のイベントにしてはかなりたいそうなことしてるなぁ~」
ところが火が一気に回り始め、数十分のうちに建物上部がかなり炎上。そう言っているうちにサイレンが鳴り響き、周辺がざわつき始めました。深夜の2時頃に鎮火したそうですが、確か20時ぐらいから火が出始めたと思うので、22時ぐらいになるとまるで映画でも見ているような凄まじさでした。
後の情報ではCCTV関係者が建物横の空き地で市販しているものよりも強力な花火を無許可で上げていたことが原因だったとか。躯体自体はほぼ出来上がっていたのですが内装材などが屋内にあり、しかも外壁となるサッシ自体がまだだったのでそこに火の粉が入り込んだんでしょうね。
ウィキペディアには「中央電視台電視文化センター火災」として、Youtubeにもいまだにニュースとして残ってました。
その建物は?
この建物は「マンダリンオリエンタルホテル」で、予定では2009年夏に開業予定でした。もちろんその時期には間に合うはずもなく、建物自体をどうするかで1年ほど放置されていたと記憶しています。ほぼ全焼したので本来なら建て直さなければならないけど、基礎部分がCCTVの建物とでバランスを取っているので取り壊すとCCTV側に歪みが出るとかで長い間議論されてたと聞いています。
結局は取り壊さずに改修工事が行われ現在はキレイになりましたが、何に使われてるのか調べても出てきません。ちなみにマンダリンオリエンタルはつい先日「王府井」にホテルを開業したようです。10年越しの北京への進出がやっと実現したわけですね。
春節時期の花火事情
北京や上海を始め、都会においてはpm2.5などの空気汚染などもあり、規制がかなり厳しくなり花火や爆竹を使えなくなってきましたが、地方ではまだまだ昔のまま盛大にやってるのが現状です。
実は中国で市販されている花火は日本の常識では考えられないようなレベルのものが多くあります。この画像を見たらちょっとビックリすると思いますが、実際にこの画像のようなものが普通にあります。わかっていても心臓がドキッとするほどの爆発音と火の粉の散り方で、ボク自身この画像撮るときは命がけでした。(笑)
このレベルのものが春節前になるといたるところで普通に売られてます。火がついたままの煙草のポイ捨てが当たり前の中国においては、これら販売所の方々はきっと命張って販売されていると思います・・・。
伝統的な行事とはいえ空気汚染やこういった危険性を考え、徐々に少なくなっているのも事実でそうあるべきと思います。ただその反面ある意味「風物詩」のようなものでもあるので、長らく暮らしていた自分にとっては全くなくなるのもちょっとさみしい気がするのも本音です・・・。
上記の花火をやってる画像は2009年と2012年春節のものです。北京の路上でもその頃はまだこんな感じでした。